キューバ戦を前に長嶋監督からのメッセージ

『 さぁいよいよキューバ戦です。私にとって、キューバ戦というは実は特別な思い入れがある。それは今から23年前、私が浪人時代、キューバ政府の招待でキューバ野球をまのあたりにしたとき、ショックを受けました。

 現役時代から、大リーグ情報はベロビーチキャンプに行くなど世界最高のプレーを常に意識し、メジャーでやってみようという気持ちもあった。

 しかし、キューバ野球はまったく違う。日本人がまねのできないリズム感、しなやかさ、パワー、スピード、どれをとっても、超一級品だ。この時私は、もし日本人のベストプレーヤーがキューバと戦ったら、どうなるか、考えさせられたものです。キューバ野球を倒すことは私の悲願になりました。

 あれから、23年がたち、今日、その日がきました。諸君達は なにも臆することはありません。いつもどおり、失敗を恐れず、思い切って、ひとつのボールに集中して、プレーするだけです。

 こちら日本はいつものように、遅い時間からの中継ですが、君たちと同じ気持ちで戦いを見届けます。』




日本代表監督 長嶋茂雄